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REPORT 2019/03/11

個人が変わる・組織が変わる – Marie Miyashiroさんオンライン

共感(Empathy)の力で個人と組織に変革をもたらす。そんなパワフルなワークを世界各地で展開しているMarie Miyashiroさん。彼女の顧客はFortune500の大企業のトップマネジメントからNPOや教育機関など非常に多岐に渡ります。

著作『The Empathy Factor』を読み、NVC(共感的コミュニケーション/Nonviolent Communication)を組織に応用する概念に感銘を受けて以来ずっと会いたかった彼女と初めてオンラインで話したのが2019年2月9日。すぐに意気投合し、一ヶ月後の3月9日に、来日中の彼女とともにオンライン講座を開催する運びとなりました。

テーマは「個人が変わる・組織が変わる」。「共感」という概念をどのように組織に伝えているか。その具体的なアプローチや組織と個人をつなぐ視点は、論理的でありながらまさに共感的に受け取る人のこころに響く表現として昇華されている洗練されたものであり、個々人が全体性を生きること、リアルな存在として生きることが組織やチームの成長と価値創造・社会貢献につながるフローを感じるエネルギーに溢れたものでした。

「共感とは”いい人”になることではない。リアルであるということ。より多くのニーズを満たすための行動戦略である」。この言葉をまさに体現している存在の力を感じたのです。

日系三世のアメリカ人である彼女。なんとおばあちゃんは沖縄の祝女(ノロ:シャーマン)なのだとか。そんなこともあってか、論理的でありながら非常にスピリチュアル(精神的)な存在でもあることも、ユニークな魅力のひとつと言えます。

彼女とのオンラインセッションの録画(有料)はこちらのリンクよりお申し込みいただけますので、ご関心がある方はお役立てください。

2019年6月15日-16日には都内で彼女を講師にビジネス向けの講座を開催予定です。詳細は近日中にご案内いたしますので、楽しみにお待ちください。

以下、Marie Miyashiroさんの動画 より

「共感を職場で実践的なものにするものは?」
by Marie Miyashiro (以下、概訳)

共感を実践的で繰り返し使える、拡張性のあるものにするものは何でしょう?

私は人に伝えるとき「共感ではないもの」についての話から始めます。
なぜなら、多くの場合「共感」は誤解されているからです。

組織に入るとき、「共感」をどんなものだと思いますかとインタビューすることから始めます。多くの人は「共感」は「いいひとであること」で、共感によってマネージャーは「ソフト」になりすぎてしまうと思っているのです。

ある人事部長は「共感はもっとも難しいことだ」と言っていました。なぜなら「共感」とは「いいひと」になるかわりに「リアル」であるということなのです。

マネージャー、スーパーバイザーにとってこれはギフトといえます。自分自身、そして相手の双方を受けとめながら真実を伝えることによって真のつながりを構築することができるからです。

「共感」とは「誰かを傷つけたくない」「こんなこといったら嫌われてしまう」といって「いい人」になることではありません。

「リアル」であるということ。

それから、もうひとつの誤解が、「共感」とは「聴くこと」だけだと思われているということです。

「共感」とは双方向のものです。誰かとの関係において:例えば誰かをスーパーバイズするとき、「共感的リーダー」としての役割は部下の話を聴くことだと思われています。こうした方法では、真の関係を築くことは難しいでしょう。それでは一方的ですし、消耗してしまいます。オープンドアポリシーもうまくいきません。

そうではなく「共感」とは双方向の流れなのです。

相手の話を聴きます。そして、相手が十分に聴かれたと感じたら、
それが自分にどのようなインパクトをもたらし、どう感じたかということについても伝えます。

これが共感的な関係なのです。

上司と部下、顧客サービスと顧客…。ただ召使いのように仕えるといった関係性の時代は終わるのです。