ファシリテーターは、場にいる人たちの可能性を最大限に引き出し、独自の解決策が導き出されること支援する存在です。誰もが本来持っている知恵を信じ、その才能が開花する場を創造すること。それは、誰かを正したり、教えるというやり方では辿り着けない、まったく新しい可能性を開くのです。

けれども、その実現は、そう簡単なことではありません。

その理由を、ファシリテーションに関して信じられてきたいくつかの”神話”から紐解くことができそうです。その”神話とは以下のようなことがらです。

  • より良い決断は、「感情」ではなく「事実」に基づくものである
  • 話し合いが緊迫してきたら、空気を変えるために休憩を取るといい
  • ファシリテーターは個人的な攻撃(非難)を受けた場合でも、冷静さを失わずに中立を保つべきである
  • 会議を妨害する困った人がいたら、その人たちをうまく制御して場の安全を保つ必要がある

では、これらの”神話”が信じられてきた背景には何があるのでしょうか?

人々の間に不信感、恐怖、軽蔑、怒りなどが生じた場面に直面した時に、ファシリテーターはどのように対応することができるのでしょうか。”コントロール”することなく、困難な状況を受けとめながら、誰もが十分に参画し、全員の持つ知恵を集める方法をどのように見出してゆけばよいのでしょうか。

“神話”を超えて、さらなる深みにたどりつくためのキーとして、私たちは共感、勇気、信頼性、無防備さという質に注目しています。

  • 場にいる人の大切なもの(ニーズ)や自発的意思に共感的に耳を傾ける
  • 観察と解釈を区別し、「ストーリー」から自由になる
  • 激しい感情さえも受けとめられる器を育む
  • いつわりのない本物の存在感(Authenticity)を育むことによって、リアルな場を受け止める力を身につける
  • グループのもつエネルギーといきいきとした生命の力を導きだす

進化する存在目的と共に、互いをいかしあう個人・組織に。